- ニューヨークから
- 最近はいいニュースがない。フォード、GM に加えクライスラーも良くない。
- シェアの低下、レガシーコスト
- 稼働率でコストが決まるため、シェアが低下すれば、リストラしても追いつかない。
- 長い間、米国の自動車業界は、ガソリン価格の高騰に伴い、小型車の開発を求められて来たが、一向に手が着けられていない。なぜこんなに長期の低落傾向が続くのか?
- 原因の一つは、開発スピードが遅くニーズを掴みきれない、もう一つはディーラー網。
- アメリカは変化の国なのに、自動車メーカーだけは変われないのか?
- 日本人の方が新しいモノ好き、日本は労使が近いが米国は対立が大きい、労働者には改善の発言権がない(トヨタのカイゼンは使えない)。
- サターンは、終身雇用、労働者の発言権を認めるものであったが、社内政治の問題で契約が破棄されてしまった。
- アメリカは柔軟性の国なのに、なぜ自動車メーカーには柔軟性がないのか?(小型車、ハイブリッド) 労働組合は 80 年代より品質の向上に努めすでに目標は達している(GMの品質は北米一との調査がある)、そのため車が売れないのは経営側の問題という意識が強い。
- なぜ組合はアイディアを出さないのかというと、出しても報酬がなく興味がない。(理由がわかっているのに対応できないのは柔軟性がない。)
- GM は部品会社デルファイを破綻させ労使契約を一旦白紙にした。(労使契約は 4 年で更改で、来年更改の予定だった。)
- 日本なら、日産のゴーン氏の様に労働組合と直接話して会社を建て直すことができたが、米国では UAW (全米自動車労組)があるから難しい。
- テクノロジーや、ニーズへの対応に遅れがあり、この傾向は変わっていない。
- ダメになった理由は、労使の協調が必要という認識がない。(食事の場所、経営者の賃金)
- GM やフォードは 5 年後、10 年後両方生き残るのは難しい。
- もしそうなったら、政府は助ける気がない、国民はショックだが潰れも困らない(NYでも)。アメリカ経済における、自動車産業の比率が低くなってしまった。
- サービス業では年金や健康保険がなく、既得権益として持っている自動車業界はこれ以上手厚くできない。
- アメリカは産業を捨てることにこだわらない。(カラーテレビなど)
- 20年後は、アメリカ独自の自動車会社はなくなってもおかしくない。
- GM の資本家と経営陣の対立はしばらくそのままだろう。
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